新規配給作品

武士の家計簿

古本屋で偶然見つけられた、ある古文書。
それは、武士の手で緻密に綴られた家計簿だった。 日々の買物、親戚づきあい、子どもの養育、冠婚葬祭ー。

 鮮やかに蘇る下級武士の暮らしぶり。幕末から明治へ。 世の中の秩序や価値観も大きく変わっていく時代の中、刀ではなくそろばんを持ち、算用者(会計係)として、加賀藩・前田家に仕えた猪山家。どんな困難に遭おうとも、家族でしっかりと支え合い、家業であるそろばんで生き抜いていく一家の歴史は、先行きの見えない現代を生きる私たちへ生きるヒントを与えてくれる。